鉄鉱石に加えて、穀物価格も下落しています。世界経済に減速感が強まっている中、投機マネーが穀物市場から退避、小麦、トウモロコシ、大豆とも終値ベースで年初来安値を更新しています。もっとも、米国のトウモロコシの期末在庫率は6.7%(米農務省発表)と低水準であること、大豆の世界全体の期末在庫量も前年度を下回っていること、豪州・米・メキシコで小麦の減産していることなど、穀物市況には上昇要因もある。しかし、欧州債務危機の影響で、年内は下値を探る相場展開が予想されるとしており、鉄鉱石に加えて、穀物市況も商社業界に減益へと作用する可能性があり、今後株価にも影響を与える可能性があります。
私が商品市況を気にしている理由は2つあります。一つは累投ではありますが、金の現物買いを行っていること(これは以前のブログで記述しました)、もう一つはエクソン・モービルの株式を持っていることです。同社は株式は、二度購入しました。購入時の株価は、手数料込み(この手数料が高いため、購入株式数が少ない場合、株式の購入単価が大幅に上昇するため、ある程度のロットがなければ購入は勧められません)で、一度目が74ドル、二度目が68ドルです。2011年12月29日付の同社株価終値は85.27ドルであり、一見儲かっているような気がします。しかし、この間、ドル相場が1ドル=90円台前半から、2011年12月30日20時36分現在の1ドル=77.40円と大幅に下落、同社株価はかなり上昇しているものの、私のポートフォリオの中で時価ベースでは依然としてマイナスの状態にあります。しかし、エクソン・モービルは、毎年2兆円前後の利益をたたき出しており、原油相場の高止まりの影響もあって、引き続き高い利益水準を維持するものと考えられます。
エクソン・モービルの株式購入で損をしていますが、楽しみもあります。それは配当金です。毎年、第2四半期に1株当たり2〜3セントの増配を行っています。一度目の購入は、5年以上も前ですので、米ドル建て簿価ベースの配当利回りはかなり上昇していることとなります。米国企業を中心とした外国株式の面白さはここにあります。一方、日本企業はというと、トヨタ自動車などは減配に次ぐ、減配です。長期投資をしても、この配当金の水準が続くようでしたら、また、減配が続くようでしたら、投資対象としては魅力が低くなります。もっとも、米国企業が、ドル安の恩恵を受けていることを考えれば、やむを得ないですね。(注)『週間エコノミスト』2011.12.27新春特大号、姫野良太(三菱UFJモルガン・スタンレー証券シニアアナリスト)『商社、欧米・中国の減速で資源下落が減速要因』。
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