それでは、今日の本題に入ります。私はニュージーランドという国が好きです。でも、この国に詳しいかと言われると、首相の名前を答えることもできない程度のレベルです。もっとも、ハリウッド映画の大作『ロード・オブ・ザ・リング』のロケ地であったこと、かつて核実験を行ったフランスと外交的な対立があったことなどの雑学はあります。ここで経済に話題を戻すと、ここのところ財政赤字におちいっていますが、リーマンショック前は財政黒字であったこと、インフレーションターゲットなど厳格な政策を実施していることなど、同国の経済は比較的安定しているというイメージがあります。
2011.12.24付日本経済新聞朝刊にニュージーランドの記事が掲載されていました。同国の記事は少ないので、さっそく引用させていただきます。『TPP交渉参加国の思惑』という連載記事です。この記事の冒頭部分に面白い部分がありますので、引用します。
この記事を読むと、同国は国際競争力のある農産物をもってして経常収支は黒字であるという印象を受けます。実態は経常収支は赤字で、一時的かもしれませんが財政も赤字です。つまり、国内に自動車や家電などの製造業が存在しないため、それら製品を輸入に頼っているからです。そして短期金利は他の先進国と比べてやや高めの2%前後で推移していますので、インフレ基調の経済であることが推測されます。長期的にみて、物価変動を相殺する動きがあれば、円高ニュージーランドドル安となります。
短期的には、リーマンショック前後からのニュージーランドドルの値動きは激しく一時は1ニュージーランドドル=90円前後の時期がありました。現在は60円前後で安定しています。先日、豪の政策金利が引き下げられ豪ドルがやや弱含んでいる一方、金利水準に変動がないため相対的な利率が上昇したニュージーランドドルは短期的にやや上向くのではないかと予想しているところです。
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