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2012年11月25日日曜日

COP18開催、二酸化炭素排出量25%削減は何だったのか

 2009年、国連総会の場で鳩山首相が二酸化炭素排出量の25%の削減を公約し、世界各国の総会参加者から拍手喝采を受けてから3年が経ちます。2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う原発事故の発生と、その後の原発再稼働の停止により、この公約は不可能になりました。かつて、景気回復が遅れ、デフレ経済が進むものの、環境に優しい日本経済を、私は誇りに思っていましたし、同首相は国の進むべき方向は明確に示していたと賛同をしていました。
 それでは、現在の日本経済に対して何を誇りに思うのかと問われると、返す言葉がないのが実情でしょう。財政赤字は世界に例をみない水準ですし、変な機能ばかりついたガラパゴス化した製品ばかり発売する日本企業にもかつての勢いはありません。政治は完全に機能不全に陥っています。そして、エコ先進国と呼ばれた日本は、天然ガスなど化石燃料を大量に輸入し、将来におけるエネルギー政策も策定できずにいます。国土が狭く、地震が頻発する日本にとって原発を推進することは、そもそも不可能であったのです。確かに、原発の再稼働に反対する人々の気持ちはある程度理解できます。しかし、即刻、原発ゼロという政策は現実的に不可能であること、そして原発のそば住む人にとってはマイナスであるものの、二酸化炭素の排出は確実に抑制できることから、原発再稼働へと向けた政策には一理あります。上図は、国別の二酸化炭素排出量を示しています。2009年時点で、中国が1位となっており、新興国の排出量規制なくして、地球温暖化の問題は解決できないのです。中国を排出量削減の枠組みに取り込むためにも、日本の排出量削減は不可欠です。

 こうした中で、COP18が11月26日から12月7日までカタールの首都ドーハで開催されます。25%といったほぼ不可能な目標を掲げて参加する予定の日本は、どのような扱いになるのでしょうか。環境省は年内をメドに新目標を掲げるとしていましたが、衆議院の解散、総選挙で頓挫する事態に陥っています。エネルギー政策の基本をどうするのかも問われるべき選挙となっているものの、2年近くたった今でも策定ができていないのは、政治の機能不全に他ならないと思います。COP18に関する記事が、2012年11月22日付朝日新聞朝刊に掲載されていましたので紹介します。記事の題目は『COP18、温室ガス25%削減、見直し作業遅れ。政府、目標変えぬ方針』です。以下引用文。

 『政府は、26日に開幕し地球温暖化対策を話し合う気候変動枠組み条約締約国会議(COP18)に向けた基本方針を固めた。脱原発路線への転換で事実上達成できなくなった今の温室効果ガスの排出削減目標を、取り下げずに交渉に望む。見直し作業が遅れたためだが、原発増設を前提とした従来目標を維持するあいまいな姿勢が、日本の発言力を低下させる恐れもある。
 今の目標は「排出量を2020年に90年比で25%削減」。主要国が意欲的な目標を掲げる条件つきで、09年に当時の鳩山由紀夫首相が国際公約として打ち出した。しかし、原発事故を受け政権が9月に「30年代に原発ゼロ」のエネルギー戦略を決め、原発頼みだった削減目標も行き詰まった。10月には野田佳彦首相も達成が厳しいと認めた。しかし、政府はCOP18には、「25%削減目標」を維持したまま臨む方針だ。月内に関係閣僚委員会で正式に決める。
 この目標をめぐっては、環境省は当初、エネルギー戦略決定後に見直しを急ぎ、COP18で新目標を示すことを検討。しかし戦略決定は9月にずれ込み、政権が原発再稼働の方針をあいまいにしたことで、20年時点で原発をどれだけ動かすかなどを検討する経済産業省の作業を遅れた』
 政策決定が後手に回っているため、このような状態で首相がCOP18に参加することになりました。何も決まっていない国の首脳に対して、他国の首脳はまともに相手をしてくれるのでしょうか。普通の商取引でも、相手がいくらで売るのか明確にしていない商品に対しては、買う側は購入の意志を示しにくいといえます。むしろ、会議への不参加もあり得るのではないでしょうか。東日本大震災の復興事業にも遅れが目立っています。何も決定できない状況で、かつ総選挙の結果次第では、消費税率の引き上げなど今まで決めてきた重要な法案も覆されかねません。何を決めるのかだけが政治ではありません。政治には、それ以上にスピードが求められるのです。

2012年4月26日木曜日

再生エネルギーの買い取り

普段はこのブログを家で書いていますが、新たな発想もあるかと思い、今日は趣向をかえてドトールコーヒーにて作成してみます。もっとも、電池切れの可能性もあるため、やや少なめの文章で終わらせます。しかし、こうやって外出先でパソコンを使用し、Wi-Fiで接続し、自由にブログの作成ができる時代に感謝ですね。
今日のテーマはエネルギーです。国家戦略の根本は如何に安定したエネルギーを確保するかです。古代国家では、持続可能なエネルギーの確保に失敗し、国家運営が頓挫したケースは数多くあります。メソポタミアの古代国家でも、周囲の森林を伐採しつくし滅んだということが、NHKスペシャルの歴史ドキュメンタリーものでも、ちょくちょく紹介されています。ローマ帝国でも、公衆衛生上の必要から幅広く、公衆浴場が整備されていました。このエネルギー供給のために膨大な森林を伐採、現在の森林が少ない地中海諸国は、ローマ帝国の蛮行の傷跡ではないかと思っています。
米国は、その点を念頭に入れているのか、安全保障とエネルギー問題を戦略的に結びつけ、国家の将来のあり方について考えている姿勢がみられます。もっとも、イラクにまで手を出したのはやり過ぎでした。財政は疲弊し、現在の米国経済の惨状があります。もっとも、この事態を好転させている要因もあります。それは最近着目されている非在来型天然ガスであるシェールガスの存在です。この採掘が順調になれば、米国の経常収支の赤字体質がやや改善する可能性もあり、米国経済にとってプラスです。
一方、中国は、米国よりもしたたかな気がします。中国の今後の発展にはエネルギーの確保が必要条件です。国際的に非難されているスーダンやミャンマーなど問題国といち早く友好関係を結び、欧米諸国が進出できないのを尻目に、利権を確保しているというケースが多々あります。スーダンには石油があり、ミャンマーの沖合にはガス田があると聞いています。余談ですが、中国がミャンマーといち早く友好関係を結んだ背景には、インドを囲むという戦略があるそうです。米国はともかく、中国にとって最大の脅威となるのはインドです。中国からみて、インドをパキスタン、スリランカ、バングラデシュ、そしてミャンマーでつなぎとめ、いわゆる「真珠の首飾り」で包囲するという戦略を意図的にとっているそうです。
前置きが長くなりましたが、本論に入ります。昨日、日本の将来のエネルギー政策の展望を目指した再生エネルギーの買い取り価格の原案がまとまったようです。今日の引用は、岡山県が誇る山陽新聞から出させていただきます。2012年4月26日付山陽新聞朝刊にこのエネルギー買い取りに関する記事が掲載されていました。記事の題目は、『太陽光1キロワット時42円、再生エネ発電買い取り価格、経産省原案、家庭負担100円未満』で、紙面トップに掲載されていました。以下引用文。
『再生可能エネルギーによる発電の普及を促す「固定価格買い取り制度」の詳細を検討する経済産業省の調達価格等算定委員会は25日、太陽光で発電した電力を電力会社が買い取る価格を、消費税込みで1キロワット時当たり42円とする原案を決めた。高めの価格設定となったことで、民間企業の積極的な発電事業への参入が見込めそうだ』
右表が、分野別に示した電力の買い取り価格です。やや高めの設定になったとのことですが、やはり欧米諸国、特に欧州諸国との比較が必要であると思います。これが高いのか安いのかは、やはり国際比較をもってするべきであって、疲弊した電力会社の要望は信用できないともいえます。
もっとも、今までこんな重要なことが決まっていなかったと思うと、情けないという気持ちになってきます。エコ先進国として、20年に続く景気低迷の中でも、世界に誇れる経済体質だと自負していたところがある日本です。化石燃料ばかり輸入している現在、省エネな国家、日本の姿はもうないのです。実は、以前は、私は、わが国の原発政策を支持するという立場をとり、電力会社に投資をしていました。そして、今回の原発事故です。とんでもない損失を被っています。身にしみて、日本の原発政策の失敗を痛感しているところです。残念なことですが、わが国は、将来のエネルギー政策、というよりもむしろ戦略がありません。存亡の危機であるという認識のもと、国家戦略として第一に進める必要があり、決定の遅れが気になるとろこです。
このブログは、MacBookAirの13インチで作成しました。この文章と付随のエクセルデータを作成し、バッテリーの消耗量は28%というところです。7時間くらいバッテリーがもてばいいのですが、ブログの作成が常時ネット接続していることから、やや消耗量が多いような気がします。因みに、ブログの作成時間は、約1時間半というところです。