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2012年8月5日日曜日

ECBによる国債買取見送りに失望、日経平均とNYダウの動き

 8月2日、ECB(欧州中央銀行)の理事会で、南欧諸国の国債買い取りについて即時実施が見送られる形となり、それに反応してか、日本や米国の株式市場が下落しました。会見では、ドラギECB総裁は、EFSF(欧州金融安定化基金)やESM(欧州安定メカニズム)などを使って国債の買い取りを実施するべきだと指摘しています。しかし、これが実施された場合、財政再建に向けた厳しい監視を受けることにつながることから、スペイン、イタリアなどの抵抗が強い一方で、資金を出す側であるドイツが難色を示しているとのことです。支援される側、支援する側の板挟みになる格好で、ECBが妥協、国債購入再開を含む新たな危機対応策を数週間以内に策定するという中途半端な決定となりました。この決定は、危機克服のためには「何でもする」という覚悟を表明していたドラギ総裁のメンツをつぶすものであり、欧州債務危機へのドイツ、南欧諸国の危機意識のなさを印象づける結果となりました。
 これを受けてか、8月2日のNYダウ工業株30種平均は、前日と比べて97ドル、0.74%下落しました。一方、翌日の8月3日の東京市場では、ダウ平均の下落を嫌気し、株価が軟調となり、日経平均株価が前日と比べて98.07円、1.13%下落しました。つまり、日経平均株価の方が、NYダウよりも下落率が大きいのです。そして、8月3日のNYダウは、前日比で217.29ドル、1.69%の大幅な上昇へと転じています。逆に米国の債券の利回りは、10年債で0.09ポイントの上昇で1.56%、30年債で同じく0.09ポイントの上昇で2.64%となり、債券相場は下落するという結果となりました。上図は、2012年4月以降の日経平均株価とNYダウの推移を示したものです。3月末と比べて、日経平均株価が15%下落しているのに対して、NYダウは6月前半を底に上昇、3月末とほぼ同水準にまで戻しているのが分かります。日本企業の収益も減少へと向かい、米企業も、今後は減収に向かうという懸念が出でおり、企業収益についてはどちらの同様の傾向を示しています。しかし、この株価の変動の差はいったい何なんでしょうか。
 ならば、ユーロ安に伴う米企業の収益悪化も考えられるところです。輸入では中国の依存が大きいものの、ヨーロッパ諸国は米国にとって最大の輸出市場です。また、長年の直接投資と進出企業も多いことから、投資リターンの減少も米企業収益に影響を与えている可能性はあります。そこで、ユーロの対円、対ドル相場をチェックしてみたのが右図です。ユーロ相場は、対円、対ドルでも同じように下落しています。円高というよりも、ユーロの独歩安というのが実情です。日本企業のユーロ安への対応が遅れている可能性があります。ユーロ安に対して抵抗力があるのが日産です。現地生産化が進み、部品の現地調達比率が高いことから、ユーロ安が与える同社の営業利益の減少はないそうです。これは、仏ルノーとの提携が大きいのでしょう。

 日本企業の国際化は、円高が定着する中でかなりの水準になったと思われます。しかし、ヨーロッパ諸国への依存が日本以上に高い米国企業はさほど影響を受けていない気がします。この状況から考えて、日本企業の国際化、現地化はまだまだなのかもしれませんね。スペイン、イタリアがギリシャのように駄々をこねて、ドイツが"NO"と言えば、ユーロの下落は必至です。政策金利も0.75%とまだ引き下げの余地があります。今回の数週間以内に準備するという合意が覆された場合、1ユーロ=80円台へと突入する可能性が市場関係者から示唆されています。日本企業にとって、ユーロ急落に備えた対策が急を要する課題となってきました。

2012年3月21日水曜日

日本の株価の今後の見通し

日経平均株価がついに1万円という当面の目標を突破しました。ここへきてのユーロ相場の持ち直しにより、欧州に対する売上比率の高い企業の株価の回復が顕著になっており、2012年3月19日付日本経済新聞夕刊にもその旨記載がありました。
 同紙にリストアップされた企業には、マキタ(1月16日からの上昇率43%)、ソニー(同40%)、コニカミノルタ(38%)、リコー(同35%)、京セラ(同25%)、キャノン(同20%)など日本を代表する企業であり、今後の業績回復が期待されています。翌日の2012年3月20日付日本経済新聞朝刊にも、証券会社の株価予想が、相次いで引き上げらていることが記述されていました。同紙による証券各社予想の日経平均株価の引き上げは、SMBC日興、USBが11,000円→12,000円、大和証券キャピタル・マーケッツが10,750円→11,500円、BNPパリバが10,000円→11,000円としています。来期の主要企業の営業利益が35%増から43%増と好業績となることが、この背景にあります。来期は是非期待したいところです。1月のニューヨークダウも3日の始値12,221.19ドルから31日の終値12632.91ドルとなり、結果として1ヵ月間で400ドル超の上昇、その後も上昇を続けています。
ところで、株価指数にはそれぞれに特徴があり、指数によっては株式相場全体を反映していないケースがあります。特徴的なのが、日経平均株価とTOPIXです。いわゆる日経平均株価は、東証一部に上場しており、取引が活発で流動性の高い225銘柄を選定し、特定の算出に基づき平均値を出したものです。日経平均株価に連動したETFも上場されていたり、株価の底上げを目的とした日本銀行の購入の対象にもなっていることから、市場全体から比較してやや高めに推移する傾向があります。一方、TOPIX(東証株価指数)は、時価総額の合計を集計したもの指数化したもので、日経平均株価よりも株式市場全体の水準を捉えた指数であるといえます。両者の動きはともに重要な要素を含んでいることから、「日経平均株価÷TOPIX」というNT倍率といった見方もあるようです。
 また、米国の代表的な株価指数であるNYダウ、NASDAQ、S&P500には特徴があります。特に、NYダウには、シスコシステム、インテル、マイクロソフトなどのNASDAQにのみ上昇している銘柄が含まれていることです。もっとも、最近話題になっているIT4強であるアップル、グーグル、フェイスブック、アマゾンなどの有力企業が含まれていません。上図は、日経平均株価、TOPIX、NYダウ、NASDAQ、S&P500を推移を示しています。2005年1月を100として指数化したものです。驚きは、上記5つの指数が全て、リーマンショック後にほぼ同程度まで下落したことです。もっとも、その後の回復力は全く違うものとなっています。IT4強が含まれているNASDAQは、同期間で1.5倍にもなっていることが分かります。