2012年11月13日火曜日

2012年7〜9月期の実質GDP、年率で3.5%の減少

 NHKが世論調査の結果を報道しました。調査の概要は、対象時期を11月9日〜11日とし、コンピューターによる無作為に番号を抽出するRDD(Random Digit Dialing)という方法で電話で行い実施したものです。これによると、野田内閣を支持するとした人は23%にとどまり、支持しないとした人の59%を大きく下回る結果となりました。また、いつ国会を解散すべきかという質問に対しては、「年内に」が45%、「来年の早い時期に」が24%と、「任期満了のころまで必要なし」の24%を大きく上回っており、国民の意志は、早期の解散総選挙であることが分かりました。
 国会の答弁で、野田首相は「定数削減の実現は、衆院解散時期を判断する条件とはないない」という考えを示しました。しかし、現在の定数では、違憲状態であると判断されています。従って、赤字国債法案とともに、定数是正案を速やかに国会の通過させる必要があります。それは、11月には財源が枯渇すること、首相の外交日程が詰まっていることからもいえ、政府関係者、議会関係者は合意に向けた努力を一層進める時期が近づいています。経済成長に不透明感を増している上、外交問題がネックになっている現在の日本にとって、残された時間は少なくなっているのです。
 こうした中で、10月12日に内閣府が2012年7〜9月期のGDPを発表しました。結果は実質GDPの成長率が年率換算で3.5%減の大幅な減少となりました。復興需要に関連して公的需要がややプラスであったものの、民間最終消費支出及び民間設備投資が大きくマイナスとなるとともに、純輸出が足を引っ張った形となりました。純輸出のマイナスは、欧州、米国、アジアといった主要国向けの輸出全般が振るわない一方、いまだに高水準である燃料などにより輸入の減少が小幅にとどまったからであり、一時的な要因ではないと考えています。GDPの速報値に関する記事が、2012年11月12日付日本経済新聞夕刊に掲載されていましたので紹介します。ねじれ国会の中で機能不全の状態に陥っていますが、政府は早急な経済対策を優先するべきであり、党派を超えた協力体制が求められています。記事の題目は『GDP実質年率3.5%減。7〜9月期、3期ぶりマイナス』です。以下引用文。
 『内閣府が12日発表した2012年7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.9%減、年率換算で3.5%減となった。マイナス成長は3四半期ぶり。海外経済の減速で輸出が細り、エコカー補助金の終了で内需も弱まった。景気がすでに後退局面に入ったとの見方を一段と強める結果となった。
 マイナス成長の主因となったのは外需の落ち込みで、成長率を0.7ポイント押し下げた。これまで景気を支えてきた内需も0.2ポイントの低下要因となり、東日本大震災が起きた11年1〜3月期以来で初めて内外需ともにマイナスとなった。(中略)
 景気の先行き不透明感が強まり、企業の設備投資は3.2%減と2四半期ぶりのマイナス。マイナス幅は08年のリーマン・ショックの影響がまだ残っていた09年4〜6月期以来の大きさとなった。
 輸出は5.0%減と3四半期ぶりのマイナス。米国や欧州、アジアと主要地域向けがすべて減少した。輸入も0.3%減と5四半期ぶりに減少した。原油や天然ガスが減り、内閣府は「国内生産が弱含みで推移して燃料輸入が減った」と分析している』
 同記事のGDPの説明を読んでいますと、よくないことばかりです。そして、GDPの発表でいつも私が注目しているのは、名目GDPの推移です。今回、名目GDPも前期比0.9%減、年率換算で3.6%減と大幅な減少となっています。日本銀行がデフレ脱却を目指し、年率1%の物価上昇を目標としています。しかし、デフレーターの推移をみる限りでは、デフレ脱却の兆しは一向に現れていません。右図は、季節調整済みのGDPデフレーター(2005年=100)を示したものです。リーマン・ショック直前に一時的にプラスへと転じたものの、それ以降は下落が進んでいます。期近の水準は91.4であり、2005年から10%近くも物価が下落していることになります。円高が定着する中で、年率1%の物価上昇は、厳しい目標であり、デフレ脱却が如何に難しい問題かがよく理解できます。そして、民間需要、輸出の回復が期待できない中、現政権は赤字国債法案を成立させ、公的部門がマイナスに転じるという事態は是が非とも回避したいところです。与野党がいがみ合う時期ではありません。一致協力し、総合的な経済対策を打ち出す必要があるのです。

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