2011年12月21日水曜日

米国債への資金シフト

まず、昨日のグラフの改訂版を掲載します。昨日はエクセルの技術低下からY軸の第2軸を作成できず、普通国債発行残高の名目GDPに対する比率がグラフ内に表示できませんでした。今日は、エクセルのマニュアルを読み、第2軸の設定がわかりましたので、早々に改訂版のグラフを掲載します。軸の間隔を揃えるなど、基本的なところから思い出しながら作成したのが右図(モバイル表示では以下かも)です。やはり比率については急激に上昇しており、名目GDPに対する比率は数年中に200%を突破すると予想されます。今日のNHKのニュースでも、日本の格付け会社が日本国債を格下げしたということが報じられていました。
一方で、欧州危機を背景として米国債に資金が流入していることが、日本経済新聞朝刊2011.12.21は『米国債、欧州危機で買い。10年物1.8%台、年初来最低に接近。「質への逃避」で加速』と語っています。記事の引用は以下の通りです。
『【ニューヨーク=西村博之】米長期金利が急低下(国債価格は上昇)し、年初来の最低水準に迫っている。欧州危機を背景にリスクを嫌った資金が米国債に流入しているためだ。米連邦準備理事会(FRB)の国債購入にも後押しされ、今後長期金利が史上最低の1.5%まで下がるとの声がある』
今までは、安全性が買われ、日本円が上昇する局面もありましたが、日本国債にこれ以上の買いが入ることは疑問があります。利回り水準の低い長期国債は価格変動リスクが大きいことから考えると、日本国債の利回りは今以上に低下することはないと考えられます。上記グラフは、日米の国債利回りの推移を表したものです。対象はともに10年物国債で、データの出所は米国はFRB、日本は日本証券業協会です。ここへきて、米国の国債利回りの低下が大きいことが分かります。

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