2012年4月7日土曜日

市場規模の小さい映画産業

私の消費支出はいつも歪みがあります。少し前までは写真撮影に夢中になっており、カメラやレンズなど写真関連の支出が、消費支出のうちかなりの割合を占めていました。今は、ネットワークやパソコンの環境をウィンドウズパソコン主体のものから、iPhoneやMacなどアップル製品に全面移行している最中のため、通信費やパソコン代が圧倒的なウェイトを占めるようになってきました。また、本を読んだり、映画館へ行って映画を月に2度ほど定期的に観ていることから、書籍や映画代などの娯楽代も馬鹿にならない水準になっています。もっとも、上記の項目については一般の家計と比べてやや大きいと感じるものの、支出の大半を生活に不可欠な、食費代や光熱費、住居費など占めていることは言うまでもありません。
しかし、アップルの提供するiTunesに夢中になってからは、様相が大きく変化してきました。特に、iTunesが提供するコンテンツに映画が含まれてからは、家で映画を観るという機会が増えてきた気がします。そして、昨年の7月に26インチですが、最新の薄型テレビも購入した上、AppleTVも設置しました。私の購入した薄型テレビがたまたまネットに対応したモデルであったため、NHKオンデマンドとも契約、ストリーミングでの映画放送も堪能しています。そして、極めつけは、BSの有料チャンネルであるWOWOWにも加入しました。それからは、映像関連の支出が、食費を上回るまでになり、家計をかなり圧迫するというのが事態です。先のブログでも記述しましたが、上記の支出に加え、Huluなるストリーミング放送にも契約、毎日が映画や海外ドラマ三昧という生活を送っており、出不精に拍車がかかっています。
 そこで私生活の中心に位置している映画産業の市場規模を調べてみました。経済産業省発表の資料によると、なんとパチンコホールの売上高が8兆円超に対して、私の好きな映画産業は1,000億円に満たない767億円にとどまってます。確かに、日本での映画一本の興行収入が100億円を超えるということは余り聞いたことはありません。ヒットしてもせいぜい10億円程度です。感覚的には上記の数字は合っている気がします。
しかし、コンテンツのビジネスは、アップルが見せたように、デバイス等を製造するメーカーが飛躍する上で不可欠なアイテムであることは言うまでもありません。日本の映画産業の発展は、それだけには留まらず、レンタルDVDなどサービス産業の発展に直結するとともに、配信ビジネスを通じて、デバイスを製造するメーカーなどにも波及する可能性は十分にあると考えています。デバイスの製造ばかりに傾注し、不況だ、不況だといっているばかりでなく、映画や音楽などコンテンツのビジネスの市場規模拡大の育成に目を向けることが必要です。モノからヒトへの変革をうたっている現政権は、ヒトにウエイトを置いた政策運営を進めていくことを明言しています。ならば、世界市場にうって出ることのできるコンテンツビジネスを展開できる人材育成にも投資をする必要があると思います。

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