2012年4月21日土曜日

業績が回復するキャノン

私は、キャノンというば、まずインクジェットプリンタです。写真専用の染料系のプリンタのフラッグシップであるPIXUS-Pro9000を所有、A3サイズ、もしくはA3ノビサイズの写真の印刷を年間1,000枚程度こなし、4年間の間に全く故障しなかったことから、同社のプリンタに対する印象を極めてよいです。写真が好きな人は、エプソンのプリンタを使用しているケースが多いとよく聞きますが、キャノンの写真用のプリンターは良好な稼働状況を示しており、私のお気に入りになっています。キャノンにせよ、エプソンにせよ、インクジェットプリンタのインク代はばかになりません。キャノンが高い利益水準を得ているのは、プリンタのトナーやインクなどの消耗品の需要があるからです。しかし、私は写真の常設展示をしていますので、キャノンのプリンタを使用するケースは減らないでしょうし、インクは買い続けると思います。
 ここへきての円安傾向がキャノンの業績にプラスに寄与しているようです。2012年4月21日付日本経済新聞朝刊にキャノンに関する記事が掲載されていました。記事の題目は『キャノン2割増益、今期営業利益、円高一服、一眼レフ好調』です。以下記事引用。
 『キャノンの2012年12月期の業績は本業のもうけを示す営業利益が前期比2割増の4,600億円近くに達する公算が大きい。従来予想は3%増の3,900億円。主力のデジタル一眼レフの売り行きが世界的に良く、円高進行も一服も利益を押し上げる。2期ぶりの2けた増益になる。
 今期の想定為替レートは1ドル=75円、1ユーロ=100円としていたが、4月以降について1ドル=80円、1ユーロ=105円と、それぞれ円安方向に見直すようだ。主力製品の販売好調に円高修正による採算改善が加わり、予想利益の大幅な上方修正につながる。純利益も2割増の3,000億円弱と、予想を500億円近く上回りそうだ』
右図は、2002年から2012年(2012年は予想)の売上高、営業利益の推移を示したものです。2007年に売上高、営業利益ともに最高を記録した後、その後の回復力を遅いといえます。マイクロソフトやアップルが過去最高の売上高を更新する中で、日本企業でも利益水準が安定しているとされるキャノンがグラフの程度回復であることは不満が残る結果です。
 もっとも、同社の未来を考えた時、私はやや不安を感じています。記事にはデジタル一眼レフの好調さが指摘されていましたが、同社の主力は依然としてオフィス製品などプリンタ事業であるということです。今、このブログを作成する際に、徹底していることがあります。それは「ペーパレス化」です。データ入力が必要なグラフ作成の際、一切プリンタを使用せず、iPad、iPod Touchなどの複数の携帯デバイスを使用するとともにパソコンのウェブブラウザで対応しているのです。一方、会社では印刷された紙の山に埋もれています。あげくの果てはカラーコピー機まで利用している次第です。今後求められるビジネススタイルの一つにペーパレス化があります。その流れの中で、キャノンがどのような道筋を立てているのかが、一番興味が持たれる部分です。

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