2012年4月29日日曜日

新しい造船のスタイル、バングラデシュ

私は、少額ですが様々の業種の株式を保有しています。その中には、鉄鋼、外食、電力、電機などの銘柄があり、それらの業種への勉強は自分なりにしています。また、今後、購入するであろう銘柄が含まれている業種についても熱心に調べものをしており、少なからず、このブログでも綴らしていただきました。大損害が出している吉野屋もそうですし、エネルギーに関するブログを書いているのも電力株やエネルギー関連株を保有しているからです。因に、アップルの記述は多いのですが、アップルの株式は持っていません。リーマンショック後に同社の株式が190ドルであった時、購入するかどうかで友人に相談したことがあります。友人いわく、割高だからやめた方がいいというものでした。そして、購入しない決定的な理由は、同社の株式が無配であったからです。結果は、みての通りで、その後、同社の株式は600ドル台へと急騰、しかも配当を復活するというものでした。私の投資活動の中での最大の失敗でした。
今日は、2012年4月25日付『厳しい日本の造船業』のブログの続きです。前置きが長かったのは、つまり私は造船業や重電の株式を持っていないため、造船業に関する知識が全くなかったことです。そして、聞き慣れない企業名がランキングする中で、今治造船グループが日本でナンバー1の造船業の地位に登りつめていたということをブログを書いて初めて知ったことです。株式の購入は限界がありますが、このブログについては幅広い分野について言及していきたいと思っていますので、今日も4月25日に引き続き、造船業について書かせていただきます。それもバングラデシュの造船業です。
2012年4月21日付日本経済新聞朝刊に、バングラデシュの造船業に関する記事が掲載されていました。この地域の経済発展は、世界における貧困撲滅の上で大切であること、4月17日付『インドの貧困問題』のブログで書きました。今日は、その続編ということで書かせていただきます。記事の題目は、『バングラ、造船台頭の芽、解体業が材料供給源に』です。以下引用文。
『南アジアでインドに次ぐ新興国と注目されるバングラデシュで造船業が台頭しつつある。新造船の納入先が国内から海外に広がり、2010年度の船舶輸出は前年度から4倍に増えた。世界3位の船舶解体業が一部再生材料を供給。政府も税制面で支援する。縫製業に次ぐ輸出産業に育てたい考えだ。(中略)
140ある船舶解体業者も原材料調達の面で支える。解体量は中印に次ぐ世界3位で、再生部材の国際価格に影響力がある。解体船から取り出す鉄鋼はインフラ整備や国内向け船舶に使われるが、船舶用ケーブルは輸出向け船舶にも使われ「造船業の成長を支えている」(解体業大手幹部)』
 全然、知らなかった事実です。日本では中古車の輸出が盛んで、ロシアやミャンマーなどへ輸出されています。このような話はよくニュースでも拝見しますが、まさか船舶の解体が産業として成り立っているとは思いませんでした。この地域の貧困率の改善が世界の貧困率改善へと結びつきます。マイクロファイナンスで有名な同国です。今後の発展が期待されるところです。右表は、国連の統計で、『世界国勢図絵』(矢野恒太郎記念会編集・発行)から引用した表です。確かに、日経新聞が指摘するように、衣類・繊維品・ジュート・綿花などの繊維関連の輸出が8割を超えています。同じ記事で、同国の貿易赤字を危惧していましたが、実は経常収支は黒字です。どうして黒字なのかは、経常移転収支が大幅な黒字だからです。経常移転収支とは資金援助や資金協力を示しており、富める国からの援助金によって何とかなっているのが同国の実情です。米国や欧州の経済危機の余波がバングラデシュの経済成長の制約にならなければと思っています。

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