2012年10月24日水曜日

流通2強が営業減益、台頭するコンビニ

 普段から買い物をするといえば、コンビニがほとんどで、滅多なことでスーパー、ましては百貨店へは行かないのが、私の生活パターンです。価格がやや高めに設定されているとはいえ、その便利さもさることながら、スーパーなどにもいえますが、多くのポイントがゲットできる点で、私はコンビニを積極的に利用しています。特に、ポイントは、10倍、20倍ポイントの商品を提供しているケースもあり、やや踊らされている感は否めませんが、コンビニのポイント戦略にどっぷり浸かっているのが私のライフスタイルです。

 以前は、百貨店に足を運び、プラダのバッグを購入したことがありました。また、デパ地下で販売されている総菜の品質の良さから、会社からの帰りがけに、ちょくちょくと百貨店へと足を運ばせていた時期もありました。近所のスーパーも、午後7時〜8時くらいには、総菜の価格が30〜50%の値引きとなります。そのため、それを狙ったかのように、平日でも一旦、家に帰ってから、スーパーへわざわざ出かけるということをしていました。しかし、今では、仕事に追われる中、ポイントの魅力もありますが、狭い店舗に求める商品が必ずあるということで、コンビニの比率が高まっています。上図は、経済産業省発表のスーパー(大型)、百貨店、コンビニの売上高の推移を示したものです。百貨店の衰退とスーパーの伸び悩む一方で、コンビニは、売上高の着実に伸ばしています。コンビニの一人勝ちの様相を呈しています。

 そうした中で、セブン・イレブン、ローソン、ファミリーマートが好調な決算だったようです。一方で、流通2強であるイオンとセブン&アイ・ホールディングスの2013年2月期の中間決算発表がされました。両社ともに売上高は増加しているものの、営業利益はともに減益となっています。特にセブン&アイ・ホールディングスの傘下には、業績好調なコンビニ、セブン・イレブンがあることから、総合スーパー事業の厳しさが伺えるところです。セブン&アイでは、今後、リストラを進めることを発表しており、余剰人員をコンビニ事業へと振り向けることを押し進めます。イオンとセブン&アイに関する記事が2012年10月13日付毎日新聞朝刊に掲載されていましたので紹介します。記事の題目は『流通2強、営業減益。8月中間決算、スーパー事業不振で』です。以下引用文。
 『イオンとセブン&アイ・ホールディングスの「流通2強」の12年8月中間連結決算が12日、出そろった。両社とも営業利益が減少したが、主因は総合スーパー事業の不振。特にセブンは好調なコンビニエンスストア事業でカバーできず、13年2月期連結決算の営業利益見通しを従来予想から70億円減の3080億円に下方修正。イトーヨーカ堂のコスト削減など総合スーパーの改革を急ぐ。【立山達也】
 売上高はイオンが前年同期比8.3%増の2兆7192億円で、中間期では11年に続いてセブン(4兆4506億円)を上回った。一方、営業利益はイオンが前年同期比7.5%減の706億円、セブンが2.0%減の1471億円。両社とも総合スーパー事業が低調だった。イオンは特に家電や衣料品の落ち込みが大きく、同事業の営業利益は48.7%減の77億円。セブンも衣料品などの不調で56.0%減の92億円だった』
 こうして記事を読んでみると、売上高は増加している一方で、粗利の大きい衣料品等での販売不振が利益率の低下に結びついているようです。確かに、衣料品ではユニクロなどが急成長しています。同社の売上高は2012年8月期決算では9,286億円にものぼり、総合スーパーであるイオン、セブン&アイの同部門の売上高減少へと直結していることが考えられます。しかし、ユニクロが提供する商品の品質は高く、加えてデザイン的にも優れていることから、挽回は難しいといえます。総合スーパーは、コンビニというカテゴリーキラーと衣料品専門店、そして家電量販店などとの熾烈な競争を展開しています。やや勝ち目がないことも否定できませんが、デフレ経済が進行している中で、どの業種も消耗戦を強いられているのが実際のとろこでしょう。

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