2012年10月9日火曜日

ユニクロに苦戦の兆しか、ビックロの店舗オープン

 2012年9月27日に、家電量販店ビックカメラと衣料品販売のユニクロが、コラボを組む新しい店舗「ビックロ」が新宿にオープンしました。開店前の9時45分には4,000人規模の行列ができ、同店舗の注目度が伺えます。これは、ビックカメラの既存の店舗を改造したもので、地上8階地下3階の規模を誇ります。陳列はユニークで薄型テレビの横で、ダウンジャケットやヒートテックの下着などが販売されています。
 私も個人的には、衣料品はユニクロ、家電製品はビックカメラで購入しているパターンが多く、岡山県にも同様な店舗ができれば歓迎したいところです。家電量販店は、経営統合が進んでいることが度々報道されており、厳しい経営環境が知られています。一方で、ファーストリテイリングが親会社であるユニクロは、向かうところ敵なしという印象を持っていましたので、業況は問題なしであると勝手ながら考えていました。しかし、家電量販店側からの強いニーズがあったものの、ブランドイメージを大切にするファッショ業界のユニクロ側が、コラボを応諾した背景には、ユニクロも、うかうかしていられないという現実があるのではないかと考えました。
 そこで、ファーストリテイリングの業績について少しばかり調べてみました。右図は、ファーストリテイリングのホームページ掲載のデータから作成した、同社の売上高と店舗数の推移を示したものです。売上高は、2010年8月期までは順調に伸びていたものの、2011年8月期は小幅な増加に留まりました。店舗数も2010年をピークに減少へと転じており、厳しい実態が浮かび上げってきます。このことから、「ビックロ」の登場も、家電量販店サイドからのものではなく、両者の置かれている事情からだということが分かります。
 そして、海外大手の衣料品販売大手との競争に関して、2012年10月6日付朝日新聞朝刊にユニクロの記事が掲載されていましたので紹介します。因みに、私はファッションには疎く、同記事のデータにあるGAPはかろうじて知っているものの、H&Mは何となく知っている、ZARAに至っては全く知りませんのでご了承願います。記事の題目は『ユニクロ、米西海岸へ。激戦区で世界に存在感』です。以下引用文。
 『ユニクロが5日、米サンフランシスコに西海岸初の店を出した。海外で稼ぐライバルに比べて圧倒的に本国・日本に頼っているが、3年後には海外売上高を国内より多くする目標だ。(中略)
 ユニクロは米国進出で一度つまずいた。2005年にニュージャージー州で出店した3店が、いずれも翌年閉鎖に追い込まれた。06年11月の再出発では知名度向上を狙い、高級ブランド店が軒を連ねるニューヨークに売り場面積3300平方メートルの大型店を構えた。話題が呼び、客足は安定した。
 サンフランシスコでの地名度はまだまだ。開店準備中の店員に「どの国の店?」と聞く通行人もいた。このためビル壁面の巨大広告や、ラッピングバスで大々的に宣伝中だ』
 ユニクロの売上高は、国内6,001億円に対して、海外は937億円にとどまっています。そして、海外への出店数はアジアが中国を中心に9割と占める一方で、欧米は1割に過ぎません。国内市場での成熟化が叫ばれている中、衣料品量販のユニクロの海外への進出は当然の流れです。もっとも、欧米である程度のシェアを握っている自動車などとは逆に、ユニクロは、アジア地域への進出では離陸しつつある一方で、欧米市場では足踏みしています。同社は今後、売上高の5割以上を海外で稼ぐとしていることから、如何に欧米市場を開拓するかがカギとなっています。

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