私は、写真撮影、山登り以外にもう一つの趣味があります。それは、鉄道の乗車です。いわゆる「乗り鉄」で、青春18切符は毎年利用しています。5年前の話になりますが、岡山駅から始まった鉄道旅行は、直江津、能代、仙台、宇都宮に宿泊、日程の関係で最後は羽田から航空機を使うという結果となりましたが、「乗り鉄」を自負する私としては満足のいくものになりました。在来線や地域にあるすスペシャルな快速電車を満喫するとともに、旅先の駅弁を堪能する大旅行で、私にとって今でもそれを上回る旅行は経験ないとろです。とろこが、今年の年末は6連休になりますので、今から18切符を使った旅行を計画しているところで、一部特急を使用することになりますが、北海道まで進出する予定にしています。
今日は、新幹線の整備事業について書かせて頂きます。2012年4月8日付読売新聞朝刊に新幹線の整備に関する記事が掲載されていましたので、早々に引用します。題目は『新幹線未着工3区間、在来線巡り、地元複雑』です。以下引用文。
『整備新幹線の北海道新幹線の新函館-札幌、北陸新幹線の金沢-敦賀、九州新幹線・長崎(西九州)ルートの諫早-長崎の未着工について、5月にも国土交通省が新規着工を最終判断する見通しだ。地元では、経済効果に期待する一方で、並行在来線の扱いを巡る綱引きが、今回も繰り広げられた』
上記区間での総工事費は、北海道新幹線1兆6,700億円、北陸新幹線1兆1,300億円、九州新幹線は5,000億円で、合計で3兆3,000億円に達します。整備新幹線の事業は、何らかの形で財政の負担があるはずです。現在のわが国の財政事情を考慮すれば、これ以上の推進は望ましくないと考えています。また、「乗り鉄」の私にとって、新幹線事業の拡大は、特色のある地域の特急や快速電車をなくすという結果につながり、鉄道旅行の魅力を低下させることになります。やはり反対です。
これは公共事業の内訳からいっても同様のことがいえます。右図は、公共事業費が2015年以降増減しないという前提のもと、国土交通省が公共事業の項目別内訳を推移を示したものです。内訳には、新設、災害復旧、更新費、維持管理費のなどがあり、今後、更新費が財政を圧迫する可能性を示唆しています。ここで、2012年4月15日付日本経済新聞朝刊の記事を引用します。記事の題目は、『インフラ高齢化、どう対応。更新も「選択と集中」必要』です。以下引用文。
『使えるおカネは限られているので、新しい知恵や発想の転換が必要という。人口減少を考慮すれば、古くなったものを造り直すのではなく、インフラや公共施設などの資産の圧縮が求められる。利用が減った公共施設の統廃合のほか、橋や水道管でも不要な分は更新しないことなどが考えられる』
つまり、整備新幹線に代表される、これ以上のインフラの増加は、維持、更新費の増加を生むだけであり、逆に公共施設のリストラが必要となるという時期が迫っています。上記のグラフは、公共事業費の減少がなかったケースです。仮に毎年3%の減少になった場合、2022年にも公共事業の全てが災害復旧、更新費、維持管理費で費やされるという推計もあります。今は、東日本の復旧と社会保障の改革に重点を置いた施策が求められるところです。
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