2012年4月28日土曜日

厳しい日本の造船業

わが国の造船業が激変しているようです。かつて、わが国は造船業トップの地位を占めていた。1986年には建造量のシェアは、日本が49%であったのに対して、韓国22%、欧州12%で、中国に至っては2%に過ぎなかったようです。
 それが2011年は、右図が示しているように、中国がトップ、韓国は2位、そしてわが国は3位にまでランキングを落としています。そして、わが国の造船業に関して全くチェックをしていない間に企業の合併が進んでいるようです。JFEホールディングスと日立造船が出資し2002年に設立されたユニバーサル造船と、IHIの100%子会社であるアイ・エイチ・アイマリンユナイテッドが2012年10月に合併予定となっています。全く知らない名前のカナカナ名の企業ばかりになって、日本の半導体業界の代表格であったエルピーダメモリーやルネサスエレクトロニクス(業績が振るわない)のように衰退しなければとは思っています。そして、右表は、『週刊ダイヤモンド』2012年4月21日号に掲載されていたものをそのまま引用したものです。造船業のトップ3は何と韓国勢が抑えているということに驚きを感じます。日本は11位までに3社がランキングしているだけで、競争力の低下を示しています。同じ記事に今後の造船業に予想が記述されていましたので、引用します。
『08年のリーマン・ショック以降は、世界中で新造船の需要の動きが止まった。にもかかわらず、08年以前に受注した船舶が、これから2〜3年間供給され続ける。世界の造船業は、未曾有の"冬の時代"に突入するのだ』
そうでなくても、追いつめられている日本企業です。上記記事の内容はぞっとするものです。造船業に従事する企業は、三菱重工、三井造船、川崎重工業など総合重機系のものから、今治造船グループ、常石造船、新来島どっくなど専業系のメーカーがひしめき合っています。さらなる合併が必要であると考えられます。

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