その中で、東南アジアの自動車販売が回復した旨の記事が、2012年4月29日付日本経済新聞朝刊に掲載されていました。記事の題目は『東南ア新車販売回復、日米欧メーカーが争奪戦』です。以下記事引用。
『【バンコク=高橋徹】東南アジアの新車市場で販売の回復感が鮮明になってきた。好調な個人消費や政府の需要喚起策に支えられたタイとインドネシアがけん引役だ。両国ではもともと存在感のある日本車に加え、欧米のメーカーも増大。今後は中間層の台頭に伴って広がる需要の争奪が強まりそうだ』
上図のは東南アジアの主要国6カ国を挙げています。この中で前年同期比で増加しているのは、タイ、インドネシア、シンガポールで、マレーシア、フィリピン、ベトナムは逆に減少しています。日本での販売台数は長期的に減少しているとされていますが、依然として大きな規模を有していることが分かります。もっとも、収益に貢献しているかどうかという視点ではやや異なることが、トヨタ自動車の決算説明から読み取ることができます。右図はトヨタ自動車発表の2011年度第3四半期の販売台数の地域別シェアと営業利益を示しています。日本での販売台数のシェアは43%にも達しており、同社にとって日本は最大の市場であることは変動はありません。しかし、営業利益に的を絞った場合、事態は全く異なるのです。同社にとって日本市場は営業利益に全く貢献していないのです。北米は当然のことながら、実はアジア市場の利益貢献度は、北米に次ぐまでになっているのです。タイ、インドネシアは人口規模も大きく、平均年齢も若い国です。従って、トヨタ自動車に限らず日本の自動車メーカーがアジアなどの新興市場等に重点を置いていることがよく理解できます。
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