2012年3月28日水曜日

VIXとは何

VIX指数とは何であろうか。これは「ボラティリティー・インデックス」の略であり、別名「恐怖指数」とも言われている。元々は、米国株、特にS&P500を対象としたボラティリティーをもとに算出された指数が、先物指数やオプションなどに取り入れられる形で注目されるようになり、2011年では、この指数に連動する先物の取引は3,000億ドルに達し、5年間で50倍に拡大したようです(注1)。ここで、ボラティリティーとは、いったい何かということが疑問が残ります。私が知っている限りでは、ボラティリティーとは分散のことです。分散とは、平均値からの乖離を2乗したものを合計した結果をデータ数で割ったものです。データをx、その平均値をx_、データ数をnとすると、分散は以下の数式にて求めることができます。
しかし、株式の分散を求める場合はどうなるでしょうか。データそのものは、変化率であることから、((今日の株価)-(前日の株価))/(前日の株価)となり、平均値を求めるにあたってはやっかいなマイナスという値が発生します。ここからは勉強不足ですので間違っていたらごめんなさい。S2を分散とし、P(n)n時点の株価、対象期間をtとすると、株価の分散を算出するに当たっては、以下の式が想定されます。
ウェブを読んでいると、マイナスが出ると平均値がよくない結果になることから、対数などを使用しているようです。それでは、VIX指数とNYダウ平均の月間変動率(注2)を比較してみます。右図は、VIX指数と私が定義したダウ平均の月間平均率の推移を示したものです。見事に一致していることがわかります。日経新聞に掲載されているグラフはやや疑問が残ります。VIXはそもそも分散が大きいことを示しているという指数です。この分散の値が小さいからといって、日経平均が上昇するという根拠へと結びつけるのはいかがかという印象が受けました。今回の話題に関しては、私の勉強不足が否めません。株式のボラティリティーに関する正確な算出方法を、専門書から取得、それを踏まえた上で、今後詳細なデータを紹介できればと思っています。とりあえず、YahooFinance(米国のサイト)のホームページでTickerの欄に"^VIX"で入力すれば、簡単にVIX指数のデータを入手することができます。30ポイントを超えれば、市場が恐怖に怯え、結果として株価は下落するそうです。現在、VIX指数はその30ポイントを大きく下回り、15ポイント前後で推移しています。株価が上昇する経済にとってプラスですので、歓迎すべき状況でしょう。
(注1)2012年3月25日付日本経済新聞朝刊『市場の心理学』。
(注2)ここでは、株式の分散の計算の方法が分からなかったため、月間変動率=((当該月の高値)-(当該月の安値))/(当該月の終値)とする。

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